大坂なおみの「二重国籍」はぜひ認めて欲しい。

ウェブ各紙を読んでいると、最近はよく大坂なおみの「国籍」のことが話題に上がっています。昨年の全米オープン、全豪オープンで日本人初の優勝もあり、そのパワフルでスピードのあるプレイとインタビューなどでの「可愛いさ」と「日本的」な受け答えで、今や日本ではスーパースターです。

そんな彼女の父はハイチ系アメリカ人で母は日本人の褐色の肌をもつ「ハーフ」です。そして、あと1年となった東京オリンピックで、日本、または、アメリカ、どちらの代表で出るかということが非常に注目視されているのです。

2年前に、日本と台湾の二重国籍者として騒がれた国会議員現在は立憲民主党の蓮紡さんが説明が二転三転して、台湾籍を捨ててないのはけしからんと批判されたりして、二重国籍問題に関しては世論はいいイメージがないようですが、大坂なおみの国籍問題については、東京オリンピックに日の丸を背負うのか否かがあるので、とても関心度は高いようです。

彼女自身は、日本人として世界一になりたいと公言しているほど、日本が大好きな「ハーフ」です。IOC(国際オリンピック委員会)のルール、日本のオリンピック委員会のルールはどうなのかはわかりませんが、現在21歳の彼女が22歳の誕生日までに、アメリカか日本、どちらの国籍を選ぶのか、海外に住む私はとても気になっています。

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34年前の国籍選択制度は今機能していない

そこで、日本での国籍選択についてどうなっているのかを私の知る範囲で少しまとめてみたいと思います。

日本の国籍法は生地主義(生まれた場所)ではなく、血統主義です。父母のどちらかが日本人であれば自ずと日本国籍を持つことができます。

戦後の1950年から、父親が日本人であればその子に国籍が与えられる父系血統主義だったのですが、1984年に女性差別撤廃条約への批准を機に父母両系制と改正されたのですが、同時に「国籍選択制度」が導入されて現在に至っています。

この「国籍選択制度」という法律は、ハーフで生まれた人たちは22歳までに「日本国籍の選択宣言(国籍法14条2項後段)」をしなければいけないのだけど、実際にこの手続きをしているのは、全体の1~2割くらいと言われています。明らかに、二重国籍者を管理・排除する仕組みなんですが、実際には形骸化している法律といえます。

そして、「国籍選択宣言』義務を履行したとしても、自動的にもう一つの外国の国籍がなくなるわけではないのです。

もう一方の外国籍を捨てるには、その国の管轄の法律に従って手続きするのですが、現在は重国籍を認めている国は39カ国で認められているので、そのまましておけばいいのです。「国籍の選択」を出しても、外国国籍の離脱の努力(国籍法16条1項)をすればいいのです。

「努力をしています」といえばいいだけのことです。このように外国籍を離脱しなくても日本において罰則もなく、犯罪を犯しているわけではありませんし、法務省は何も言いません。さらに、国は選択の義務を課したかどうかを「ハーフ』の人たちに確かめたことはなく、催告を送ったこともないのですから、ただの建前で形骸化された法律といえます。

だから、この今、日本にいるハーフたちのほとんどが「隠れ二重国籍者」なんだけど、催告はこない、罰則はないので、ずっと両方の国籍を持ち続けることが可能なんだからとほったらかしているのが現状のようです。

時代の変化に即した国籍法にするべき

でも、大坂なおみさんはオリンピック代表候補で有名人です。普通のハーフの方達がそのままほおっておくという「隠れ二重国籍者」ではスルーできません。で、彼女が日本、アメリカどちらの国を選ぶんだろうというのが、この最近、マスコミで騒がれていることなんですが、、、

そこで、もし彼女が日本を選んで、アメリカを捨てたらとしたら、その損失もきっと大きいことが伺われます。アメリカではその際に支払う税金や国籍離脱税として保有する全財産の20%を払わないといけないという説もあるし、長期滞在ができないとか、色々と問題はあるだろうし、、3歳で度米してから、家族とともに育ってきたアメリカを気持ち的にもおそらく捨てることもおそらくできないのではないかと私は思ったりしています。

そして、万が一、彼女がアメリカを選んだとしたら、「大坂なおみ」は日本人として東京オリンピックには出られないし、今後は日本選手とは呼べないだろうし、私を含めた日本の多くのファンが悲しむことは間違いないし、、ああ、どうするのがいいんでしょうね。

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きっと何よりも彼女も悩んでいるに違いない、、と思うと胸が痛いですね。できれば、出生とともに二重国籍になった場合は、現実的には催告をしてないのだから彼女が「国籍の選択」をして、柔軟に国は対応して欲しい。そしてオリンピック委員会も重国籍でも参加できるように規定を改訂して欲しいと思うばかりです。彼女だけでなく、多くのハーフのアスリートたちが日本代表で出られるように。

解決方法はただ一つ、彼女の二重国籍を日本が認めること

世界では今、重国籍を認めるのが潮流のようです。

現在、重国籍を認めている国は、アメリカ合衆国、カナダ、英国、アイルランド、フランス、ドイツ、スイス、ベルギー、イタリア、オーストラリア、など39カ国。G8の国で重国籍を認めていないのは日本だけと言われています。

アジアでは2010年に韓国が深刻な少子高齢化問題で労働力不足の国力を何とかしないといけないとして、海外に出て行った700万人の韓国籍の人材を呼び戻すために、法律を改正しました。あんなにナショナリズムの強い韓国が二重国籍を認める法改正をしたのです。国としては賢い選択ですよね。

かたや、日本は少子高齢化で労働力が不足するからと言い、新たに入国管理法の改正をして外国人の受け入れをこの4月から拡大していきます。ますます、外国人が増えてくることは目に見えています。やがて、子供や家族を呼び寄せるなどまた新たな問題も起きてくるのは目に見えています。だのに、日本が二重国籍者には厳しいというのは本当におかしい。

今後、人口が減っていくことが確実視されている今の日本で、ハーフの人たちにどちらかの国籍を選べというのは、日本の未来にとって決して意味のあることだとは思えません。「日本人の血統で、かつ日本で生まれ育ち、日本に住んでいる人だけが日本人」と考えていては、この時代に世界から取り残されて行ってしまいそうです。

また、海外に出て行った国際的なアスリートやアーティストたち、そしてノーベル賞をもらった学者たちも日本という国籍を捨てています。というか捨てざるを得ない日本の国籍法。世界が多様化している今、「国籍は一つであるべき」という考え方にこだわるのは果たして今の時代に合うものなのでしょうか。

私も世界で暮らす多くの日本人の友人の国際結婚家族、その子供達を知っています。今、ここでもタイで国際結婚をされた子供達にあう機会も度々あり、国籍のことがとても気になります。まずは、大坂なおみはの「国籍問題」を契機に、国は急いで、二重国籍を認めて欲しいと私は切に願っています。

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